症例は60歳男性です。
排便時の出血で来院されました。
指でなんとか戻すことができました。
出血、脱出があり手術適応です。
局所麻酔で痔核根治術(痔核切除術)を施行しました。
局所麻酔ですが、静脈麻酔も使用し、眠った状態で手術を行いました。
手術時間は40分です。
1泊入院していただき翌日退院されました。
スライドの説明です。(もちろん治療を受けた方の了解は得ています。)
上段
手術前の状態です。大きな外痔核が3か所あります。それぞれおしくらまんじゅう状態で肛門の外に出てきてしまっています。おそらく排便のたびに脱出しては指で戻していたと思われます。
中段
左の痔の一か所を切除しました。傷はわざと解放させておきます。完全に縫い閉じると感染を助長させてしまうためです。一か月くらいで閉鎖します。
下段
すべて切り終えたところです。痔はすべてとればいいというわけではありません。周りには肛門括約筋などもあり、過大手術をして逆に肛門が緩くなってはいけません。そこが腕の見せ所だと思います。