〜灌仏会(花まつり)〜
・花ちらし ・さわらの西京焼き(大葉、はじかみ) ・ふきの信田煮 ・春キャベツの浅漬け ・すまし汁(結びかまぼこ、ミツバ) ・夏みかんゼリー
春風が心地よいこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。4月8日は、お釈迦様が生まれた日です。寺院において、様々な草花で飾られた花御堂に甘茶を満たした灌仏桶を置き、その中央に誕生仏の像を安置し、柄杓で像に甘茶をかけて祝います。花が咲き薫る春の行事なので「花まつり」とも呼ばれています。今回の行事食は「花まつり」をテーマに味だけではなく目でも楽しんでいただけるような献立にしてみました。
冬〜春にかけて旬のさわらを味噌に漬けて焼きました。さわらは、白身魚ですが、青魚と同様にDHA、EPAを多く含み、血栓の予防やがんの抑制効果があります。さらに、ビタミンDも豊富で骨の健康維持に役立ちます。
ふきを油揚げで巻き、たけのこ、人参と共に炊きあげました。ふきは食物繊維やカルシウム、カリウムといったミネラル類を多く含む野菜です。食物繊維は、便秘の解消のほか、コレステロールの排出を促して動脈硬化を予防したり、糖の吸収を穏やかにし、食直後の急激な血糖上昇を抑える効果があります。カリウムは、塩分の排出を促すので、高血圧の予防になります。春の山菜には冬の間に体に貯まった老廃物を排出する働きがあると昔から言われています。
葉の柔らかい春キャベツをゆずの皮と塩こんぶで浅漬けにしました。キャベツにはビタミンC、ビタミンKが豊富に含まれています。ビタミンCは、風邪の予防や疲労回復、肌荒れなどに効果があります。キャベツは、薬の名前にもありますが、「キャベジン」と呼ばれるビタミンUを含んでいます。ビタミンUは、胃や十二指腸などに対する抗潰瘍作用があり、潰瘍の予防に効果があると言われています。お花見や歓迎会など、お酒を飲む機会が多く胃腸が弱りやすいこの季節に丁度いい食材だと思います。