早春の候、日増しに暖かくなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
3月3日は女子の健やかな成長を祈る「ひな祭り」です。旧暦の桃の花が咲く季節に行われるため「桃の節句」とも言われております。
一般的な「ひな祭り」は、ひな人形を飾り、菱餅、白酒、桃の花などをお供えします。
「桃の節句」はもともと春先に農作業を始めるにあたり、物忌み、禊(みそぎ)などを行い、穢(けが)れを払う行事であり、人形はこの汚れを人形にうつして川などに流す「形代」として用いられていました。特に女子の祭りというわけではなく、男女が共に参加していました。
「ひな祭り」が女子の祭り、「端午の節句」が男子の祭りと認識され、華美になってきたのは、ごく最近の近世中期以降だと言われています。
さて、本日の行事食は、「ひな祭り」「桃の節句」をテーマに華やかに、春を感じられるような献立にしてみました。
ひな祭りといったらやはり「ちらし寿司」でしょう。彩りはもちろん、干し椎茸の戻し汁で炊いた具が酢飯と合わさり、味も抜群でした。
春野菜の炊き合わせは、そろそろ旬の食材、筍とふきを薄味で炊き、食材そのものの味を楽しんで頂けたと思います。
筍は、低カロリーで食物繊維を多く含んでおります。食物繊維は、食直後の血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロールの排出を促すなどの働きがあります。糖尿病、高血圧を予防する効果があります。
お浸しの菜の花は、βカロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄分など豊富な栄養素をバランスよく含んでおります。免疫力を高め、風邪予防の効果が期待できます。季節の変わり目で体調を崩しやすい今の時期にぴったりだと思います。 |